“電気の力”で支える、新しい在宅リハビリのかたち 〜イーライフナーシング大津の新たな取り組み〜
皆さま、こんにちは。
イーライフナーシング大津 代表医師の竹田です。
当ステーションでは、在宅でのリハビリやケアをより充実させるために、さまざまな新しい取り組みを進めています。今回はその中から「電気刺激療法」を用いた新しいリハビリについてご紹介します。
電気刺激療法とは?
私はこれまで脳神経外科医・リハビリテーション医として、神経にアプローチする「電気刺激治療」を専門の一つとしてきました。
神経は、脳からの指令を電気信号で全身に伝える“電線”のような存在です。電気刺激療法とは、その神経に外から微弱な電気を流すことで、神経や筋肉の働きを調整・活性化する治療法です。
手術で体内に電極を埋め込む方法もありますが、最近では体に優しい「皮膚の上からの電気刺激」が、さまざまな疾患のリハビリに応用されています。
手足の動きの改善に
たとえば、脳卒中の後遺症で起こる手足の麻痺や、加齢や運動不足による筋力低下に対して、「神経筋電気刺激」を使ったトレーニングを行います。
足首を持ち上げる筋肉(前脛骨筋)に電気刺激を加えて収縮を促すことで、筋力を効率よく鍛えることができます。ご本人の意思での動きと組み合わせることで、運動学習の効果も期待できます。
嚥下機能(飲み込み)の改善にも
もうひとつ、重要な応用が「飲み込む力(嚥下機能)」の訓練です。
加齢に伴って、飲み込みに関わる筋肉が弱くなる「口腔機能低下症」が増えています。ですが、喉の奥にある筋肉は意識的に鍛えるのが難しいのが現状です。
そこで、飲み込みに関与する「舌骨上筋群」に電気刺激を与え、自分の飲み込み動作と連動させてトレーニングを行います。これにより、誤嚥予防や食事の安全性向上が期待できます。
医師の監修と看護師による訓練
イーライフナーシング大津では、医療機関で使用する電気刺激機器を導入し、医師の監修のもと、看護師によるマンツーマンの訓練を行っています。
・手足の筋力アップ → デイサービスでの運動プログラム+電気刺激訓練
・嚥下機能の改善 → 電気刺激+日常の摂食ケア
当ステーションの看護師は、口腔ケアや摂食の評価にも習熟しており、より専門的な知識を身につけながら訓練に取り組んでいます。
将来的には、理学療法士や言語聴覚士との連携も強化し、より高度な評価・介入体制を整えていく予定です。
ご紹介・お問い合わせ・採用も受付中!
嚥下リハビリを日常的に取り入れたい病院・歯科医院の先生方
電気刺激療法にご興味をお持ちのご利用者様・ケアマネージャー様
新しい在宅リハビリのかたちを一緒に築いていきたい看護師・療法士の皆さま
イーライフナーシング大津では、今後もチャレンジを続けてまいります。
どうぞお気軽にお問い合わせ・ご相談ください。
今後とも、よろしくお願いいたします。